KCN3GJ017

4月10日、米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は、2025年と26年の原油・液体燃料の世界需要見通しを下方修正した。写真はシンガポールの沖を運行するタンカー。2014年7月撮影(2025年 ロイター/Tim Wimborne)
[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は10日、2025年と26年の原油・液体燃料の世界需要見通しを下方修正した。トランプ関税によって世界経済は視界が悪化しており、石油価格は向こう数カ月にわたり下げ圧力を受けそうだ。
今年の原油・液体燃料の需要予想は前年と比べて90万バレル増の日量約1億0360万バレル。従来は同120万バレルと見込んでいた。2026年の予想もこれまでの日量120万バレルから100万バレル前後に引き下げた。
需要の低迷に加え、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟のロシアなどで構成する「OPECプラス」が供給を加速することで、世界の原油在庫は今年半ばから増加し始めると予想し、在庫増の開始時期を従来から前倒した。石油市場が今年直面する供給過剰はこれまでの見積もりよりも大きくなると見込んだ。
指標となる北海ブレントの平均価格の予想は今年が1バレル=67.87ドルで、従来予想の74.22ドルから大幅に引き下げた。来年の予想も68.47ドルから61.48ドルに下方修正した。
米原油の予想は今年が63.88ドル(従来は70.68ドル)、来年が57.48ドル(同64.97ドル)。