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2025年04月02日(水)15時34分

 4月2日、三菱UFJ信託銀行の窪田博・新社長(写真)は、ロイターとのインタビューで、資産管理事業をさらに拡大していく方針を示し、今は手薄の米国でM&A(合併・買収)も検討する考えを明らかにした。都内で3月撮影(2025年 ロイター/Miho Uranaka)

Miho Uranaka

[東京 2日 ロイター] - 三菱UFJ信託銀行の窪田博・新社長は、ロイターとのインタビューで、資産管理事業をさらに拡大していく方針を示し、今は手薄の米国でM&A(合併・買収)も検討する考えを明らかにした。

4月1日付で社長に昇格した窪田氏は、海外戦略の強化に意欲を示し、「ミッシングピース(不足している部分)で言うと、米国のエクスポージャーがそんなに大きくないので、これからのターゲットになってくる」と語った。米国は資産管理業の最も大きな市場ながら競争も厳しいとした上で、自社で保有する経営資源によらない「インオーガニックも含めてある程度踏み出していかないといけない」と述べた。

三菱UFJ信託銀行は、運用を除く資産管理の事務全般を代行し、投資活動をサポートする業務「インベスターサービス」(IS)を強化している。最近では年金などの資産管理を手掛けるリンク・アドミニストレーション・ホールディングス(現MUFGペンション&マーケットサービシズ、MPMS)を、2024年に子会社化した。

特に窪田氏の念頭にあるのは、プライベート・クレジットや不動産などいわゆるオルタナティブの分野という。未上場で市場取引された時価がないため算出に手間がかかるほか、商品の仕組みが複雑で個別性も高く管理が煩雑だが、同社が国内で得意とする分野でもある。MPMSの買収後の円滑な統合とその効果を引き出すのと同時並行的に、新たな買収先の検討を進めていくという。

MPMSは豪州年金運営管理業界のトップ企業で、英国や香港などの年金基金にも事業を広げているほか、豪州だけでなく英国、インドで株主名簿管理などの証券代行関連事業も展開している。三菱UFJ信託は、MPMSの資産管理のノウハウやシステムの導入などにより早期に相乗効果を生み出したい考えだ。

窪田氏は、IS分野で検討している新たなサービスにも触れた。適切な企業統治(ガバナンス)や経営の透明性確保が求められる中、顧客のファンドやアセットマネジメント会社が組織や役員構成を最適なものに見直す支援の提供を考えているという。

このほか、システムの強化についても他社との連携だけでなく買収を模索していくと話した。

三菱UFJフィナンシャル・グループは、2029年度までに資産運用・管理事業の運用資産残高を200兆円に倍増させる方針を示している。

※3月26日にインタビューしました。

(浦中美穂 編集:久保信博)

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