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「限界まで働きたい」エクストリーム・ワーカー(Xワーカー)たちの居場所
Xワーカーは「働くこと自体が楽しい」と思っている点で長時間労働者と区別される Pablo_K-iStock
<長時間労働の是正、有給消化義務の徹底など働き方改革が謳われる一方、いつでも働いていたいという人が一定数いる>
私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。
「絶対達成」という言葉を聞くと、働き方改革が進められている時代ですから「もっと働けと言うのか?」「ノルマ至上主義? 時代錯誤だ」と、極端な反応を示す人もいます。
「絶対達成」のコンセプトは、企業の目標ぐらいはあたりまえのように達成しよう、というだけの話です。ノルマ至上主義ではないし、長時間労働を推奨しているわけでもありません。にもかかわらず「そのような企業文化だと若者たちが離れていく」と言いだす経営者やミドルマネジャーが間違いなくいます。
日本人はもっと働き方を変え、長時間労働を是正しなければならないし、生産性の高い仕事をしなければなりません。まったくその通り。
今の日本企業において、ムダなことをやっている暇などありません。新しい発想で産業を生み出す創造的な仕事のやり方を模索すべきです。しかし悲しいかな、「生産性を上げること」と「短い時間でラクして働くこと」を同じように受け止める人が実際にいるのです。「働き方改革」がもたらす負の側面と言えます。
「エクストリーム・ワーカー(Xワーカー)」とは?
「仕事ばかりの人生はいや」「もっと余暇を楽しみたい」といった労働者が増えている一方、真逆の発想をする人も当然います。つまり、「働くのが好き」「遊ぶ暇があったら働きたい」「寝る時間を削ってでも働きたい」「働いて成果を出すのがたまらなく楽しい」......という人たちです。
スポーツ選手にたとえれば、わかりやすいと思います。
サッカーが好きでたまらない選手であれば、暇さえあればトレーニングし、ビデオを観たりして研究し、年中サッカーのことを考えたいと思うでしょう。
朝9時から夕方6時までしかサッカーの練習はダメ。勉強もダメ。分析、研究、次戦に向けた対策もダメなどと監督から言われたらどうでしょうか。窮屈に思いませんか。
さらに、世の中には、もっと過酷なスポーツに挑戦する人たちもいます。
自分の身体能力や度胸の限界を求めるスポーツを「エクストリーム・スポーツ」と呼びます。
スカイダイビング中に、パラシュートが開くまでボードを使った演技をする「スカイサーフィン」。スケートボードで舗装された坂道をハイスピードで下る「ストリートルージュ」。断崖絶壁から水着一枚でダイブする「クリフダイビング」など......。傍から見ていると危険で過激なスポーツです。しかしこの特殊なスポーツに熱狂する若者たちが、世界中にたくさんいるのです。
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