中国国営各社、ロシア産石油取引を縮小 制裁リスク吟味=関係筋

3月14日、中国の国営石油各社が今月に入り、ロシア産石油の輸入を敬遠し始めた。ロシア・アリメチエフスクで2023年6月撮影(2025年 ロイター/Alexander Manzyuk)
Chen Aizhu Florence Tan
[シンガポール 14日 ロイター] - 中国の国営石油各社が今月に入り、ロシア産石油の輸入を敬遠し始めた。2社は購入を停止、別の2社は購入量を削減した。米国の対ロ制裁を受け、リスクを冒して輸入するべきか推し量っているという。複数の貿易関係者が明らかにした。
関係筋によると、中国石油化工(シノペック)と中国北方工業(ノリンコ)の子会社、振華石油は米制裁対象企業との取引を懸念して3月積みの石油購入を停止した。
北京拠点の国営石油会社の関係者は、コンプライアンス体制の見直し着手やウクライナ停戦を巡る米ロ協議の先行きが明確になるのを待つため、ロシアとの石油契約を一時停止したと述べた。交渉で米国が対ロ制裁を緩和、もしくは停止した場合は購入を再開すると語った。
定期的に中国と取引するロシアの供給業者に近い商社の幹部は、新たに制裁対象となった企業が生産した石油は避けられていると語った。幹部は「いったん停止して、回避策がないか検討している」と明かした。
関係者2人によると、中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)は3月の海上経由の購入量を減らした。ただ、シベリアからのパイプライン経由で引き続きロシア産原油を日量80万─90万バレル購入している。
中国海洋石油(CNOOC)も、3月積みの購入量を減らしたという。