ロシア、和平合意でウクライナのNATO加盟排除要求へ=外務次官

ロシアのグルシュコ外務次官は、ウクライナとのいかなる和平合意においても、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナの加盟を拒否し、ウクライナが中立を維持するという保証を求める考えを示した。ロシア紙イズベスチヤが17日報じた。モスクワで2023年8月、代表撮影(2025年 ロイター)
Lidia Kelly
[17日 ロイター] - ロシアのグルシュコ外務次官は、ウクライナとのいかなる和平合意においても、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナの加盟を拒否し、ウクライナが中立を維持するという保証を求める考えを示した。ロシア紙イズベスチヤが17日報じた。
グルシュコ氏は同紙に対し「鉄壁の安全の保証が合意の一部となることを要求する」とし、「これらの保証の一部として、ウクライナの中立的地位、NATO加盟国によるウクライナの受け入れ拒否が必要だ」と述べた。
トランプ米大統領は、ウクライナが先週受け入れた30日間の停戦案について、ロシアのプーチン大統領から支持を得ようとしている。プーチン氏は提案を受け入れるには重要な条件を満たす必要があると述べている。
トランプ政権のウィットコフ中東担当特使によると、トランプ氏は今週、プーチン氏と電話会談し、ウクライナでの3年にわたる戦争を終わらせる方法について協議する見通しだ。
グルシュコ氏はイズベスチヤとのインタビューで、停戦案には言及せず、永続的な平和条約はいかなるものでもロシアの要求を満たさなければならないと述べた。
ロシアはNATO監視団のウクライナ派遣に断固として反対しており、グルシュコ氏はこの立場を改めて表明した。
英国とフランスはともに、ウクライナでの停戦を監視するために平和維持部隊を派遣する用意があるとしている。オーストラリアも要請に応じることに前向きな姿勢を示している。
グルシュコ氏は「NATO部隊がどのような名称でウクライナ領に派遣されるかは問題ではない。欧州連合であろうと、NATOであろうと、あるいは国家であろうと関係ない」と指摘。
派遣されれば、紛争の当事者としてあらゆる影響が及ぶことになるとした。
グルシュコ氏は和平協定が成立した後にのみ非武装監視団の派遣について議論できると述べた。