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「テレワーク」を生かせる人、生かせない人
移動の最中も仕事をするので長時間働けるが、効率は人によって大きく異なる Geber86-iStock.
<テレワークなら効率が上がって今より早く仕事が終わると思ったら大間違い。自己管理のうまくない人は、会社で集中するほうがよほどはかどる>
働き方改革の一環として「テレワークの推進」があります。柔軟な働き方、多様な働き方を推し進めるうえで欠かせないスタイルです。「テレワーク」のニーズが高くなるのは当然のことでしょう。
さて、テレワークとは、「テレ=離れた場所」「ワーク=働く」を足した造語。インターネットを活用して、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を指しています。「テレワーク=在宅勤務」という表記をよく目にしますが、移動中や、カフェ、サテライトオフィスでの仕事も「テレワーク」と呼びます。
先述したとおり、ニーズが高そうなテレワークですが、2017年に公表された総務省の「通信利用動向調査」によると、企業のテレワーク導入率は13.3%。国交省の「テレワーク人口実態調査」でテレワーカーの割合は7.7%と、数字を見るかぎりでは決して普及しているとは言いがたいのです。
それどころかテレワークを導入している企業数が減っているという調査報告もあります。日本においてテレワークは、一部の特殊な業務にしか適用できないからでしょうか?
テレワーカーは長時間労働になる?
出張が多い私は、いつも移動中に仕事をしています。新幹線のなか、空港、ホテル、カフェ、自宅......。座るところがあればパソコンを開いて執筆をしたり、メールを書いたりします。駅のホームで立っているとき、顧客先にむかって歩いているときは電話。満員電車で立っているときでも、メモを書いたり、スマホでメールをチェックしたりします。まさに、「スーパーテレワーカー」と言えるでしょう。
人材教育も、いまやテレワークの時代です。研修講師が収録した動画を、仕事の合間に視聴し、研修報告書を提出させる企業が増えています。私自身も、研修動画を作成し、クライアント企業へおさめています。反対に、私自身も動画で研修を受講します。
どこにいようが座っていたらパソコンを開く。立っているときは研修動画を視聴する。歩いていたら電話をする......という生活を送っていると、時間間隔がマヒします。朝から晩まで、どこからどこまで仕事なのか、わからなくなるのです。ただ、私は経営者であり、講演家であり、ビジネス書作家であり、コラムニストという側面があるので、このような働き方になって当然と言えるでしょう。
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