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「働き方改革」のウラで進む「時短ハラスメント(ジタハラ)」の実態
営業も同じです。新規の顧客開拓に馴れている人ならともかく、慣れていない人であれば、どこまで時間をかければ結果が出るかは、結果を出すまでわからないものです。
新商品、新サービスを提案するのであればなおさらのことです。新商品を開発する部隊も一緒。創造力が必要とされる職種は、時短のように思考の流れを止める外部要因はできる限り取り除くよう配慮すべきです。特にまだ慣れていない新人には、ハードワークによる思考トレーニングも不可欠です。
ベテランなら「10」の時間で「100」ができるのに、新人なら「10」の時間で「30」しかできないかもしれません。時間で区切ったら、いつまで経っても「30」という結果しか得られません。たとえ「40」の時間がかかったとしても「100」という期待した成果を出すまでやらなければならないのです。
研究職の人が夜遅くまで作業を続けてしまうのは、ダラダラやっているせいではありません。一定の成果を手に入れるまでは試行錯誤の連続が不可欠で、他人の判断で思考を途切れさせるわけにはいかないからです。
人を増やして作業を分担すれば解決する問題でもないのです。
業務の棚卸しをし、労働時間を減らすことができる職場はおおいにやりましょう。しかし、知的労働を強いられている人はそう簡単ではないと知るべきです。現場を知らずに、トラブルを恐れる「減点主義」の管理部門が、クリエイティビティを求められる「加点主義」の職種に時短を強要すると、嫌がらせのように受け止められることがあるのです。これが時短ハラスメント(ジタハラ)の実態です。
現場の調整や仕事のバランスを保ちながら、徐々にあるべき姿へと近づけることが理想です。
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