コラム

トランプ前大統領の黄昏、連邦下院議員補欠選挙でまさかの逆転負け

2021年08月02日(月)16時10分

選挙は一度負け癖がつくとそのまま負けが込んでいくものだ。したがって、洋の東西問わず、政治的に強くいるためには常に勝ち続けることが重要だ。大統領選挙後の補欠選挙で、トランプ前大統領の推薦候補者に黒星がついたことは、彼が党内に影響力を維持したいと考えるなら好ましいものとは言えない。

大統領選への再立候補を示唆するトランプ前大統領にとっては次の試金石はオハイオ州で予定されている連邦下院補欠選挙だ。ここでも共和党内でトランプ派VS非トランプ派の内部争いが本格化しつつある。来年中間選挙までに共和党はトランプ前大統領を巡る内戦を克服していくことができるのか。今後も政局の展開が注目される。

プロフィール

渡瀬 裕哉

国際政治アナリスト、早稲田大学招聘研究員
1981年生まれ。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。 機関投資家・ヘッジファンド等のプロフェッショナルな投資家向けの米国政治の講師として活躍。日米間のビジネスサポートに取り組み、米国共和党保守派と深い関係を有することからTokyo Tea Partyを創設。全米の保守派指導者が集うFREEPACにおいて日本人初の来賓となった。主な著作は『日本人の知らないトランプ再選のシナリオ』(産学社)、『トランプの黒幕 日本人が知らない共和党保守派の正体』(祥伝社)、『なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか』(すばる舎)、『メディアが絶対に知らない2020年の米国と日本』(PHP新書)、『2020年大統領選挙後の世界と日本 ”トランプorバイデン”アメリカの選択』(すばる舎)

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