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日本人が知らないリバタリアンの国際会議「アジア・リバティ・フォーラム」
自由経済とは何かという議論が十分になされていない日本
日本では自由経済の有用性を政治的な立場から堂々と述べる言論人は非常に少ない印象がある。政府やその利益団体に紐づいた発言をしているほうが政治的批判にさらされることも少なく安心なこともあるだろう。その気持ちは分かるし、自由経済を擁護する言論を実践する人は確固たる信念と根性が必要である。
1990年~現在までの間にアジア諸国が着実に成長を遂げる中、自由経済とは何かという議論が十分になされず、言論がガラパゴス化した日本は失われた30年を経験することになってしまった。個人的な感想を述べるならば、政府が経済のあらゆる側面に介入する日本型の政治経済の仕組みでは、諸外国のような経済成長が望めなかったことは自明の事だったと思う。このようなドツボにハマることを避けるために、同フォーラムに参加するシンクタンクが実践する自由経済を擁護する言論が政治的空間で存在できるようにする取り組みは極めて重要なファクターだったと痛感する。(ちなみに、ガラパゴス言論の代表的なものは小泉政権の構造改革を新自由主義として批判するものだが、同会議参加者で日本に関心がある人は、同改革をケインズ流の大きな政府の亜種と認めることはあっても新自由主義改革と認める人は存在しない。)
このフォーラムの季節が来ると、毎年のように日本と諸外国の間に存在する政治的議論の大きな隔たりを感じる。日本にも自由主義経済の立場に立つ言論が政治の場で行われやすい環境ができていくことで、本当の意味での政治的な選択肢が提示されるようになるだろう。
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