中国は「世界一安全」神話...中国渡航の危険度、日本以外の国はどう評価している?
そもそも、中国安全神話に自己陶酔している中国政府には、多くの国が中国を「安全な国」と見なしていないという現実が見えていないようだ。中国渡航に際して、自国民に日本以上の警告を出している主要国・地域は少なくない。
例えば、隣国の韓国では、韓国外交部が評価する中国渡航の危険度レベルは、日本の外務省のレベル1に相当する「旅行注意」となっているほか、新疆ウイグル自治区とチベット自治区には「特別旅行注意報」を出している(韓国は「なし」から「旅行注意」「旅行自粛」「出国勧告」「旅行禁止」まで、渡航危険度を日本と同じ5段階で評価。それとは別に、短期間で緊急性の高い危険が発生した際に一時的に「特別旅行注意報」が発出される)。
アメリカも中国渡航に際して警告を出している。米国務省領事局は渡航危険度をレベル1~4の4段階で評価しているが(数字が大きいほど危険度が増す)、中国への渡航危険度はレベル2の「高度な注意が必要」とされている。
カナダやオーストラリア、ニュージーランドのいずれも、中国渡航に際しては、米国務省のレベル2相当の警告を発出している。
そして、主要国・地域の中で最もハイレベルな警告を出しているのは台湾だ。
台湾は中国本土への渡航の危険度をレベル3「不要不急の旅行の中止」としている。台湾は米国務省同様、渡航危険度を4段階で評価しており、これは2番目に危険なレベルだ。