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「人質返還なければ停戦終了」イスラエルがハマスに最後通告

2025年2月12日(水)09時00分
ネタニヤフ首相

イスラエルのネタニヤフ首相は11日、パレスチナのイスラム組織ハマスが15日正午までに人質を解放しなければ、ガザ停戦は終了し、イスラエル軍はハマスが敗北するまで攻撃を再開すると述べた。7日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)

イスラエルのネタニヤフ首相は11日、パレスチナのイスラム組織ハマスが15日正午までに人質を解放しなければ、ガザ停戦は終了し、イスラエル軍はハマスが敗北するまで攻撃を再開すると述べた。

ネタニヤフ首相が言及しているのが、15日に解放される予定の人質のことなのか、それともガザ地区にまだ拘束されている人質全員のことなのかは不明。


 

ネタニヤフ首相の最後通告を受けて、ハマスは停戦への誓約を新たにする声明を発表し、イスラエルが停戦を危険にさらしていると非難した。

ネタニヤフ首相はこの日、約4時間にわたる安全保障閣僚会議を開催。その後、「ハマスが合意に違反し、人質を解放しないと発表したことを踏まえ、昨夜、イスラエル軍にガザ地区内外に部隊を集結させるよう命じた。この作戦は現在実行中だ。近い将来に完了するだろう」と述べた。軍はその後すぐ、予備役の動員を含む追加部隊をイスラエル南部に展開すると発表した。

首相によると、閣僚らから最後通告に対する全面的な支持を得たという。

首相の発言についてロイターは首相官邸にコメントを求めたが、得られなかった。

ハマスは10日、15日に予定していた人質の解放を延期すると発表していた。

イスラエルの緊密な同盟国である米国のトランプ大統領は11日、ハマスが15日の期限までに人質全員を解放するとは思わないと述べ、停戦合意が危険にさらされているとの見解を示した。

トランプ氏は10日、ハマスが15日正午までに人質を全員解放しなければ、停戦合意は破棄され、地獄を見ることになると警告した。



[ロイター]


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