日本を含む第一列島線上の米空軍基地は中国軍の攻撃に弱い──米シンクタンク
US Air Bases Vulnerable to China Missile Strikes, Researchers Say

沖縄・嘉手納基地で力を誇示する米空軍機(2022年3月2日) U.S. Air Force/Cover Images via Reuters Connect
<中国の空軍力増強に伴い、日本からフィリピンにかけての米軍基地が危機にさらされていると警告>
西太平洋の米空軍基地は、中国の攻撃の深刻な脅威に直面しており、アメリカは飛行場を拡大し、強化する必要があると米シンクタンクの報告書が警告した。
この報告書は1月7日にワシントンの保守系シンクタンク、ハドソン研究所が発表したもの。註1中国の中距離弾道ミサイル(MRBM)の数は、わずか1年余りの間に約300基増加したという。
中国のMRBMの射程は1000キロ〜3000キロと長く、中国が日本、台湾、フィリピンを結ぶ海洋上に独自に設定した軍事的防衛ライン「第1列島線」全域の米軍基地を攻撃することができる。中国を封じ込めるための配置なのに、逆に攻撃を受けかねない。
ハドソン研究所の報告書によれば、中国は、紛争が発生すれば自国の飛行場が激しい攻撃を受けることが予想されるため、過去10年間、飛行場を拡張し、堅牢にする活動を行ってきた。研究所はこれを「全国的かつ体系的・組織的な軍事行動」と呼んでいる。
その結果、中国の航空機を格納するシェルターの数は、コンクリート製の防護強化型(HAS)も、それ以外も倍増し、HASは800以上、それ以外は2300以上が使用されている、と報告書は結論づけた。