最新記事
ウクライナ戦争

上空から爆弾を執拗に投下...ロシアの防空ミサイルシステム「Tor-M2」が爆発・炎上する劇的瞬間が暗視カメラに

Russian Tor-M2 System Blown Up In Strike: Video

2024年12月12日(木)19時30分
フリン・ニコルズ

2007年に登場したTor-M2は、ロシア軍が航空機や精密誘導兵器を撃墜するために使用している短・中距離ミサイルシステムの一つだ。Tor地対空ミサイルシステムにはいくつかのバリエーションがあり、Tor-M2はTor-M1の改良版だ。

ロシア国営メディアによれば、全天候型システムであるTor-M2の射程は10マイル(約16キロ)弱で、航空機、巡航ミサイル、ドローン、対レーダーミサイル、「スマート爆弾(誘導爆弾)」など、さまざまな兵器システムに対抗できるよう設計されている。

ロシアの国営タス通信はTor-M2を「最先端」のシステムと評しており、2020年にはTor-M2用に設計されたドローンに対抗するための小型ミサイルが発表された。

米軍によれば、この小型ミサイルは「特に群れを成して飛ぶ」ドローンに対する、より優れた防御システムとして設計されている。つまり、複数あるいは多数のドローンが同じ目標に向かう状況だ。

Tor-M2は車輪または無限軌道で移動し、後期型は一度に4つの目標を攻撃できる。ロシア国営の武器輸出業者ロスオボロンエクスポルトによれば、このシステムは「敵対的環境」または「ジャミング(レーダー波に対する妨害)」環境における中高度・低高度・超低高度の空域をカバーする。

アメリカのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)によれば、Tor-M2は3人の乗員によって操作され、改良された探知レーダーを搭載しており、「反応時間の短縮」などを実現している。

(翻訳:ガリレオ)

20250121issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年1月21日号(1月15日発売)は「トランプ新政権ガイド」特集。1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響を読む


※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:もう賄賂は払わない、アサド政権崩壊で夢と

ワールド

アングル:政治的権利に目覚めるアフリカの若者、デジ

ワールド

尹大統領の逮捕状発付、韓国地裁 本格捜査へ

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 4
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 7
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 10
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中