最新記事
シリア

ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?

Russian soldiers flee Syria, video appears to show

2024年12月10日(火)14時05分
ビラル・ラーマン
シリア・ラタキア市南東のロシア軍フメイミム空軍基地の衛星写真

シリア・ラタキア市南東のロシア軍フメイミム空軍基地の衛星写真(2024年12月8日) 2024 PLANET LABS INC./Handout via REUTERS

<アサド政権崩壊で空軍基地を出発するロシア軍の車列映像がとらえられて話題に。シリア国内でのロシアの意義が変わっていく可能性について>

シリアのバシャル・アサド政権が崩壊したことを受けて、ロシア軍の兵士たちがシリアから脱出している様子を捉えたとする動画がインターネット上で共有され、注目を集めている。

問題の動画は軍事ブロガーの「WarTranslated(Dmitri)」がX(旧ツイッター)に投稿したものだ。

シリア北部のアレッポとラッカの県境に位置する空軍基地を出発するロシア軍の車列をとらえたものとされ、この車列には装甲車やトラック、ミサイル発射装置などが含まれているという。

【話題の動画】シリアから「そそくさ退散」するロシア軍の車列 を見る


 

本誌はこの動画についてロシア外務省にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。

ロシア政府はウラジーミル・プーチン大統領の決定により、シリアのアサド前大統領の政治亡命を受け入れたと明らかにした。

また、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官はアサドの現在の居場所については明かさず、現時点でプーチンにはアサドと会う考えはないと述べている。

シリア軍の司令部は12月8日、電撃的な進軍を続けてきた反体制派が首都ダマスカスを制圧し、アサド政権が崩壊したと軍幹部に報告。アサド政権の崩壊は、14年近く続いたシリア内戦の終結を意味する。

ロシア外務省は8日、アサドが「大統領を辞任することを決断し、平和的な権力の移譲を指示して出国した」と述べて、アサドの所在をめぐる憶測に終止符を打った。

SDGs
使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが「竹建築」の可能性に挑む理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:保護政策で生産力と競争力低下、ブラジル自

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で

ワールド

トランプ氏、ウクライナ和平仲介撤退の可能性明言 進
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 7
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 8
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 9
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 10
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 6
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中