最新記事
中国

習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー首相が「人権」について問い質すやいなや

Xi Aides Scramble as NATO State Leader Confronts Him on Human Rights—Video

2024年11月20日(水)17時42分
マイカ・マッカートニー

その後、「刑務所内で黎智英(ジミー・ライ)の健康状態が悪化しているとの報道を懸念している」と、スターマーは続けた。

香港紙「リンゴ日報」の創業者、黎(76歳)は英国籍の民主化運動家で、現在詐欺罪で服役しており、2020年香港国家安全維持法(国安法)に基づく裁判が再開されたところだ。


 

カメラが習の反応を捉えるべく方向を変えようすると、中国側関係者が現れてカメラの前に立ちはだかり、撮影者を含む報道陣を部屋から追い出した。報道陣が中国代表団の指示に従わざるを得なかった理由は不明だ。

「中国でならともかく、これはブラジルで起きたことだ。にもかかわらず報道陣は中国側に聞いていい質問と聞いてはいけない質問を決められていた」と、ロンドンのシンクタンク英国王立防衛安全保障研究所のアソシエイトフェローで中国アナリストのサリ・アーホ・ハブレンはX(旧ツイッター)に書き込んだ。

「ジミー・ライの話題は中国側が行動を起こす引き金になったようだ」

ブルームバーグの動画にコメントを寄せたある人物は、サミットで首脳たちが「本質的な」議論に移る際に、報道陣が主催者から退席を促されるのはよくあることだと指摘した。

だが今回、カメラが習に向こうとした途端に報道陣が中国代表団に従わざるを得ないと感じた理由はわからない。

その他一部には、イスラエル・ガザ紛争に対する偽善的な立場や、イギリス警察の言論弾圧疑惑についてスターマーを批判するコメントもあった。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国副首相が米財務長官と会談、対中関税に懸念 対話

ビジネス

アングル:債券市場に安心感、QT減速観測と財務長官

ビジネス

米中古住宅販売、1月は4.9%減の408万戸 4カ

ワールド

米・ウクライナ、鉱物協定巡り協議継続か 米高官は署
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中