最新記事
中東

イスラエルが報復攻撃 イランは融和的な姿勢、イスラエルが伝えたい「メッセージ」は

2024年10月27日(日)15時13分
イスラエルがイランを攻撃

10月26日、イスラエル軍はイランの複数地域にある軍事標的に対する「的を絞った」攻撃が終了し、軍機が安全に帰還したと発表した。写真はテヘラン上空。Majid Asgaripour/WANA提供(2024年 ロイター)

イスラエル軍は26日、イランの複数地域にある軍事標的に対する「的を絞った」攻撃が終了し、軍用機が安全に帰還したと発表した。

イランが過去1年にイスラエルに向けて発射したミサイルの製造に使われた施設や、対空装備に空爆を実施したと説明した。

さらに、イランが再び情勢を激化させる過ちを犯せば、イスラエル軍は対応を余儀なくされると警告した。

一方、イラン当局はイスラエルからの攻撃について、防空システムによる迎撃に成功したが、複数の場所で「限定的な損害」が出たと発表した。テヘラン、フゼスタン、イラム各州の軍事目標が攻撃されたという。

半国営のタスニム通信は、「イランはいかなる攻撃にも対応する権利を留保しており、イスラエルがどのような行動を取っても相応の報復を受ける」とする関係筋の話を伝えた。

イラン外務省は「自国を防衛する権利と義務がある」と表明し、イスラエルの攻撃を非難した。しかし「地域の平和と安全に対する責任を認識している」とも述べ、過去の緊張激化時よりも融和的な姿勢を示した。

イランメディアによると、首都テヘランと近隣の軍事基地で現地時間午前2時(日本時間午前7時半)過ぎから数時間にわたり複数の爆発があった。イスラエルの国営放送は、3波の攻撃が完了したと伝えた。

イラン軍統合参謀本部は「敵機はイラン領空への侵入を阻止され、攻撃による被害は限定的だった」との声明を発表した。

自動車
DEFENDERの日本縦断旅がついに最終章! 本土最南端へ──歴史と絶景が織りなす5日間
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&P500・ダウ反発、大幅安から切

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、トランプ関税発表控え神経質

ワールド

英仏・ウクライナの軍トップ、数日内に会合へ=英報道

ビジネス

米利下げ時期「物価動向次第」、関税の影響懸念=リッ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中