椅子もマンホールも爆発する中国「チャイナボカン」最新例は「自転車」 その驚きの理由
中国の動画サイトには突如燃える自転車の映像が山ほど SCREENSHOT FROM BILIBILI
<最近は日本への「輸入」も取り沙汰される「チャイナボカン」。中国では今、電動自転車の火災が増え続けている。その数、2万1000件>
「胸ポケットに入れていた、使い捨てライターが爆発」「ガス圧昇降機能付きのオフィスチェアが爆発、お尻が大変なことに」「マンホールが爆発、爆風で吹き飛んだふたが凶器に」......といった具合に、いろいろなモノが爆発するのが中国。当事者にとっては笑いごとではないが、想像を超えた爆発案件の多さにネットでは「チャイナボカン」なる言葉まであるほどだ。
最新のチャイナボカン・トレンドは自転車。国家消防救援局の統計によると、昨年の電動自転車火災は2万1000件。年3000~4000件ペースで増え続けている。中国の動画サイトを見ると、爆発炎上する自転車の映像がごろごろしている。
その可燃性があるとはいえ、なぜこれほどバッテリーが燃えるのか。非正規業者が古い電気自動車(EV)から回収したバッテリーを適当に使い回していることが原因だという。電動自転車は中国の庶民にとっては必要不可欠な移動手段で、保有台数はなんと3億5000万台に達している。
その中にどれだけの怪しげな製品や交換バッテリーが含まれているのかは全く分かっていない。電動自転車の自宅内での保管、充電は危険だとして禁止されたが、外に置いておけばすぐに盗まれるので、誰も言うことを聞かない。いつ隣の家が自転車爆発で燃え上がるか分からない──中国人民はそんな恐怖に直面している。