最新記事
プーチン

憎まれ者プーチンは外では「防弾ベストを着せられている」と、ロシア政府高官が証言

Putin Reportedly Wearing 'Bulletproof Vest' on All Outings

2024年6月6日(木)17時01分
イザベル・バンブルーゲン
ショイグ国防相と握手するプーチン

「防弾ベスト太り」?──対独戦勝記念パレードで当時のショイグ国防相と握手するプーチン(後ろ姿)(2024年5月9日、赤の広場) Sputnik/Mikhail Klimentyev/Kremlin via REUTERS

<内外で怨みを買っている独裁者プーチンは、以前から食事の毒味をさせたり、外遊にも自前の料理人と食材を用意するなどの奇行が知られていたが、昨年あたりからはついに防弾ベストを着るようになったという>

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は最近、公的行事では常に防弾ベストを着用している、とロシア政府高官2人と政府に近い情報筋が独立系オンラインメディアに語った。

【動画】プーチンが今度は「足を引きずっていた」?──これまでの病的症状も一気見!


プーチンがいかに差し迫った生命の危険を感じているかを示す新たな証拠だ。すでに、食事は特別チームに毒味させ、旅行に出るときは専用の料理人と食料を用意する、などの用心をしていることは報道されていたし、ロシア政府に近い情報筋も事実と確認した。

 

訪問客との会合に長いテーブルを使い、相手との間に極端な距離を置いた場面も写真に撮られている。これは新型コロナウイルス感染を恐れたせいとも言われるが、壇上に上がったプーチンと聴衆の間に障壁が設けられていたケースもあった。

独立系オンライン新聞モスクワ・タイムズ紙が5月4日に報じたところによると、ウクライナで戦争が続く中で、昨年からプーチンの身辺警備が強化されている。ロシア連邦保安庁(FSB)と連邦警護局(FSO)の一部門である大統領警護庁(SBP)の勧告によるものだ。

防弾ベストは前代未聞

だが、公開イベントで防弾ベストを着用するというのは前代未聞だった、とロシア政府高官2人が証言をした。高官のひとりは公の場で何度もプーチンに会ったことがあり、プーチンが防弾チョッキを着用し始めたのは2023年からだ、とモスクワ・タイムズに語っている。

例えば、プーチンは5月9日の対独戦勝記念パレードに出席した際、コートの下に、防弾服を着ていたという。

「ロシア政府はプーチンの安全を非常に重視している。目に見える形であれ、見えない形であれ、大勢の警備担当者がプーチンを守っている」と、パレードに参加したロシア政府関係者は同誌に語った。

プーチンは「パレード中、明らかに防弾服を身に着けていた」と、前出の政府当局者は言い、政府側はこうした予防措置が必要だと考えていると付け加えた。

モスクワ・タイムズは、イギリスの独立系敵対環境・高リスク警備コンサルタント、ジェイド・ミラーに、5月9日の戦勝記念パレードにおけるプーチンの映像分析を依頼。ミラ-は、プーチンは事実「防弾ベスト」を着用していた、と評価した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏の政権復帰に市場は楽観的、関税政策の先行

ワールド

フーシ派、イスラエル関連船舶のみを標的に ガザ停戦

ビジネス

高関税は消費者負担増のリスク、イケア運営会社トップ

ワールド

「永遠に残る化学物質」、EUが使用禁止計画 消費者
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 5
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 6
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 7
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 8
    メーガン妃とヘンリー王子の「山火事見物」に大ブー…
  • 9
    注目を集めた「ロサンゼルス山火事」映像...空に広が…
  • 10
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 6
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 9
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 10
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中