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「立ち回り上手」ハンガリーの「特殊な理由」とは?...ウクライナ侵攻を非難しつつも、親露ベラルーシと「原子力協定」でべったり

2024年6月3日(月)12時30分
イザベル・バンブルーゲン
パクシュ原発の原子炉

パクシュ原発の原子炉増設にベラルーシが協力 LASZLO BALOGHーREUTERS

<ロシア側ともEU側とも読めないハンガリーの動きは一見分かりづらいが、狙いは明確>

NATOとEUに加盟するハンガリーが、ベラルーシと原子力協力協定を締結した。

ハンガリーのシーヤールトー外務貿易相は5月29日、訪問先のベラルーシのアレイニク外相と会談。ハンガリーのパクシュ原子力発電所の原子炉増設に、ベラルーシが協力すると声明で語った。

総工費125億ユーロの増設計画が始動したのは2014年。ロシアの国営原子力企業ロスアトムが建設を担っている。

ベラルーシのルカシェンコ大統領はロシアのプーチン大統領の盟友だが、昨年10月には原発をめぐって不和が生じた。ロシアから融資100億ドルを受けて、ロスアトムがベラルーシで建設した原発に危険な問題が発生し、ルカシェンコがロシアに補償を求めたためだ。

一見、不可解な動きだが、ハンガリーの狙いは西側の制裁が続く「ロシアリスク」の回避にある。オルバン首相はロシアと密接な政治・経済関係を結ぶ一方、ウクライナ侵攻は非難している。

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