ガザ支援団体7人死亡、イスラエルが空爆認める 米英は調査要求
イスラエルのネタニヤフ首相は4月2日、パレスチナ自治区ガザで支援団体「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」のスタッフ7人が死亡したことを巡り、軍が空爆で誤って殺害したと明らかにした。写真はWCKスタッフの遺体を運ぶ救急隊員ら。提供写真(2024年 ロイター)
イスラエルのネタニヤフ首相は2日、パレスチナ自治区ガザで支援団体「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」のスタッフ7人が死亡したことを巡り、軍が空爆で誤って殺害したと明らかにした。
イスラエル軍は「心からの遺憾の意」を表明。国際社会からはガザの人道状況改善に向けた措置を求める声が強まっている。
WCKによると、スタッフらは同団体のロゴが入った2台の装甲車ともう1台の車で移動していた。イスラエル軍と動きを調整していたという。
ネタニヤフ氏はビデオ声明で「残念ながらガザ地区でイスラエル軍が非戦闘員に意図せず危害を加えるという悲劇的な出来事があった」とした上で「戦争ではこうしたことが起こる。われわれは徹底した調査を行っており、各国政府と連絡を取っている。再発防止に全力を尽くす」と述べた。
イスラエル軍は独立した専門家による調査を約束した。
スナク英首相は2日、ネタニヤフ氏との電話で、英国人3人を含む支援団体メンバーの死亡にがくぜんとしていると述べ、徹底的で透明性のある調査を行うよう求めた。
オーストラリアのアルバニージー首相は、ネタニヤフ氏に電話で「憤りと懸念」を伝えたと明らかにした。
米国はイスラエルが意図的に人道援助スタッフを標的にした証拠はないとしつつも、彼らの死に憤りを感じているとし、イスラエルはガザで援助スタッフに危害が及ばないようにする義務があると述べた。
ホワイトハウスによると、バイデン大統領はWCKの創設者であるスペイン出身の著名シェフ、ホセ・アンドレ氏に電話し哀悼の意を伝えた。同時に、支援活動に従事する人々を保護する必要性をイスラエル側に明確に示す考えを伝えたという。
国連のドゥジャリク報道官は、人道的な即時停戦を改めて呼びかけた。
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