ギットハブに流出、中国企業I-Soon(安洵)機密文書から分かった中国ハッキングの実態
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各国政府や企業へのサイバー攻撃が明るみに JAKUB PORZYCKIーNURPHOTO/GETTY IMAGES
<約20カ国の政府や国内外の企業をハッキングして集められたファイルや画像、計190メガバイト分>
中国政府と密接なつながりを持つ中国企業が国内外で大規模なハッキングを繰り返してきたことが発覚した。
2月16日、上海に本社を置くセキュリティー企業I-Soon(中国名:安洵)の機密文書がオープンプラットフォームのギットハブ上に投稿された。
情報漏洩の経緯や狙いは不明だが、流出データは8年間にわたって集められたファイルや画像など計190メガバイト分。同社がアジア各国やイギリスなど約20カ国の政府や国内外の企業をハッキングし、中国当局に情報を提供してきた実態が記録されている。
台湾の道路地図などのインフラ情報や、ウイグル人など少数民族に関連する組織も標的にされていた。
アメリカでは中国の組織的なサイバー攻撃に警戒が強まっており、1月末にはFBIのレイ長官が下院公聴会で「中国がアメリカのインフラ施設を標的にしている」と証言したばかり。I-Soonの情報流出を受け、米中の非難合戦はさらに加速しそうだ。