ロシア・モスクワで銃乱射テロ、爆発2回の情報も...イスラム国(IS)が犯行声明、ウクライナは関与否定
3月22日、ロシアの首都モスクワ近郊のコンサートホール「クロッカス・シティ・ホール」で、迷彩服に身を包んだ5人の武装集団による銃撃事件が発生した。写真は3月22日、炎と煙が上がる「クロッカス・シティ・ホール」(2024年 ロイター/Maxim Shemetov)
ロシアの首都モスクワ近郊のコンサートホール「クロッカス・シティ・ホール」で22日、迷彩服に身を包んだ5人の武装集団による銃撃事件が発生した。国内メディアは当局の情報として、少なくとも62人が死亡し、140人以上が負傷したと報じた。
過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。国営ロシア通信(RIA)によると、武装集団は逃走中とみられる。
ロシア外務省は「テロ攻撃」と非難。連邦保安局(FSB)は必要な全ての対策が取られていると表明した。事件を受け、モスクワでは空港や鉄道駅などの警備が強化されている。
ウクライナのポドリャク大統領府顧問は対話アプリ「テレグラム」に投稿したビデオで「ウクライナはこの事件に全く関与していない。ウクライナはロシア正規軍、およびロシア連邦と全面的な戦争状態にある。全ては戦場で決定される」と語った。
国内メディアは同コンサートホールで2回の爆発があったと報道。ビデオ映像によると、火災が発生し、上空に黒煙が立ち上った。ヘリコプターを利用した空からの消火活動が続けられたが、RIAはホールの屋根が崩壊したと報じた。
クロッカス・シティ・ホールの座席数は6200席。この日はロックバンドのコンサートが開かれる予定で、チケットは完売していた。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン大統領はこの銃撃事件を巡る最新情報の報告を受けているとし、必要な指示を全て出していると述べた。
FSBは今月初め、IS関連組織によるモスクワのユダヤ教礼拝堂襲撃を阻止したと発表。在ロシア米国大使館はこの直後、過激派が近くモスクワで攻撃を行う計画を立てているとし、在住米国人に注意を促していた。
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