中国、台湾周辺で大規模軍事活動 総統選以降初めて
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台湾の国防部(国防省)は、17日の夕方に18機の中国空軍機が台湾周辺を飛行し、中国の軍艦と「共同戦闘準備哨戒」を行っているのを検知したと発表した。13日に実施された台湾総統選以降、初めての大規模軍事活動としている。(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
台湾の国防部(国防省)は、17日夜に18機の中国空軍機が台湾周辺を飛行し、中国の軍艦と「共同戦闘準備哨戒」を行っているのを確認したと発表した。13日に実施された台湾総統選以降、初めての大規模軍事活動としている。
国防部によると、現地時間17日午後7時50分(日本時間午後8時50分)ごろから、台湾北部と中部の沖のほか、台湾の南西沖を「Suー30」戦闘機を含む18機が飛行。このうち11機が台湾海峡の中間線を越えて台湾側に侵入したか、中間線付近を飛行し、中国の軍艦と共に「共同戦闘準備哨戒」を行ったという。
台湾は監視のために軍を派遣。国防部は声明で「台湾海峡周辺の安全と繁栄は世界の発展と安定に密接に関係しており、この地域の全ての当事者が共有すべき義務と責任だ」とし、「敵の脅威と自衛の必要性に応じて自衛能力を強化し続け、地域の脅威に対応していく」と表明した。
中国国防省は今のところ反応していない。
中国国務院台湾事務弁公室はこの日、台湾統一のために武力行使も辞さないとの中国の立場について、外国からの干渉と少数の分離主義者に向けられたものであり、台湾の大半を占める同胞を念頭に置いたものではないと発表していた。
米国務省報道官は、中国政府の行動を注視しており、台湾の選挙結果を緊張激化の口実にしないよう求めていると述べた。「われわれは一貫して自制を促しており、台湾海峡と周辺地域の平和と安定を数十年間維持してきた現状を一方的に変更しないよう求めてきた」と説明した。
バイデン政権の関係者は「中国政府が今後数カ月間台湾への圧力を徐々に強めても不思議ではない」と述べた。
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