最新記事
対戦車砲

対戦車砲ジャベリンの名砲手がロシア軍車両4両を一手に破壊!

Video Shows Ukrainian Soldier Single-Handedly Destroy Four Russian Vehicles

2024年1月11日(木)16時50分
ケイトリン・ルイス
ジャベリン

ジャベリンはウクライナ軍にとって欠かすことのできない兵器(写真は2018年、米海兵隊の訓練風景) U.S. Marine Corps photos by Cpl. Niles Lee via ABACAPRESS.COM

<ウクライナ軍がフェイスブックで公開した戦闘動画には、アメリカ提供の対戦車砲でロシア軍の車両を破壊する様子が映っていた>

【動画】対戦車砲ジャベリンを操り、ロシア軍車両4両を一手に破壊した名砲手

ウクライナ軍は1月8日、空挺部隊の砲撃手がロシアの装甲車4台を一手に破壊する動画をソーシャルメディアに投稿した。

ウクライナ軍の第79タブリア別働隊空挺突撃旅団によれば、ロシアの装甲車5台がドネツク地方で同旅団に所属する空挺部隊の防衛隊形を突破しようとした。ウクライナ側は、「勇気と高い軍事技術で敵の猛攻に対抗した」。特に、ある対戦車砲の砲手は、一手にロシア軍車両4台を攻撃、破壊したという。

 

同旅団はフェイスブックへの投稿で「対戦車砲手アンドレイ・G軍曹の手柄は特に際立っていた」とし、砲手がロシア軍車両を攻撃する様子を撮影した動画を掲載した。「ジャベリン対戦車ミサイルシステムによる狙いすました砲撃で、彼は装甲車4台を破壊し、敵の進撃を阻止した」

アメリカ製のジャベリンは携帯型対戦車ミサイルシステムで、2022年2月にロシアがウクライナに侵攻した直後に初めてウクライナに提供された。ロシア戦車の撃退に威力を発揮し、ウクライナ軍はアメリカにジャベリンの追加支援を求めている。

ウクライナ軍が公開した動画では、アンドレイ・Gの標的にされたロシアの車両が煙を上げて炎上している。ウクライナ軍によれば、車両はそのまま燃え続け、この攻撃で「敵の歩兵のほとんどが死亡した」という。

主力戦車6000両を喪失

ウクライナ軍のフェイスブックへの投稿によると、第79空挺突撃旅団に所属する空挺部隊が、この戦争でこれまでに破壊または損傷させたロシア軍戦闘車両は29台、ロシア人犠牲者は200人以上に及ぶことを明らかにした。アンドレイ・Gは単独で22台の装甲車を破壊したという。

ウクライナの情報筋によれば、ロシアは開戦以来6000両以上の主力戦車を失っており、直近の24時間でも12両が破壊されているという。西側の指導者たちも、約23カ月に及ぶ戦闘でロシアが大きな軍事的損失を被ったと見積もっている。昨年10月の戦闘でも、ロシア軍は兵士1万3000人以上、戦闘車両220台を失った。

ウクライナ軍第47機械化旅団のある司令官(通り名はカチ)は、最近の本誌のインタビューで、装甲車を操るロシア軍の兵士たちは、戦場でアメリカが提供したブラッドレー戦闘車に出くわすと、「おじけづく」と語った。

アメリカは1月5日現在、186両のM2ブラッドレー歩兵戦闘車をウクライナに提供している。カチによると、この戦車は高速で「非常に機動性が高く」、「強力な機関銃」を装備しているという。

ニューズウィーク日本版 トランプショック
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月22日号(4月15日発売)は「トランプショック」特集。関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


ビジネス
栄養価の高い「どじょう」を休耕田で養殖し、来たるべき日本の食糧危機に立ち向かう
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米側の要請あれば、加藤財務相が為替協議するだろう=

ワールド

次回関税協議で具体的前進得られるよう調整加速を指示

ワールド

イスラエル、ガザで40カ所空爆 ハマスが暫定停戦案

ワールド

ロープウエーのゴンドラ落下、4人死亡 ナポリ近郊
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判もなく中米の監禁センターに送られ、間違いとわかっても帰還は望めない
  • 3
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 4
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、…
  • 5
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 6
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 7
    ノーベル賞作家のハン・ガン氏が3回読んだ美学者の…
  • 8
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 9
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 10
    トランプが「核保有国」北朝鮮に超音速爆撃機B1Bを展…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中