ガザ紛争「転移する」と警告、中東歴訪中の米国務長官...死者は計2万2835人、イスラエルは戦闘継続強調
中東歴訪中のブリンケン米国務長官は7日、パレスチナ自治区ガザの紛争について、和平に向けた協調的な努力がなければ地域全体に「転移」する恐れがあると警鐘を鳴らした。写真はガザ地区から発射されたロケット弾を迎撃するイスラエルの対空防衛システム「アイアンドーム」。イスラエルのアシュケロンで撮影(2024年 ロイター/Amir Cohen)
中東歴訪中のブリンケン米国務長官は7日、パレスチナ自治区ガザの紛争について、和平に向けた協調的な努力がなければ地域全体に「転移」する恐れがあると警鐘を鳴らした。
ガザやヨルダン川西岸からのパレスチナ人強制移住に反対する米国の立場も強調した。
ブリンケン氏はこの日、ヨルダンとカタールを訪問。ドーハで開いた記者会見で「この紛争は容易に転移する可能性があり、さらなる不安や苦しみを生み出しかねない」と述べた。
ヨルダンのアブドラ国王は、イスラエルに対する米国の影響力を使って即時停戦を迫るよう要求。イスラエルの軍事作戦継続による「破滅的な影響」を警告した。
カタール当局者とブリンケン氏の会談では、ハマスが依然拘束しているとみられる人質の解放に向けた努力についても協議した。カタールのムハンマド首相は、イスラエルによる今月のハマス幹部殺害が交渉仲介に影響していると述べた。
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は7日の閣議で「ハマスの排除、人質の全員帰還、ガザがイスラエルの脅威でなくなることを確実にするという全ての目標を達成するまで戦争を停止してはならない。敵にも味方にも言う」と強調した。
ガザ保健当局は7日、過去24時間に111人が死亡し、戦闘開始からの死者は2万2835人に達したと発表した。
ガザ南部ではラファ近郊でイスラエル軍が車を空爆し、パレスチナ人記者2人が死亡した。保健当局や記者らの労働組合が明らかにした。
ヨルダン川西岸でも衝突が続いた。イスラエル軍は部隊を襲撃したパレスチナ人武装勢力を空爆し、現地の保健当局によるとパレスチナ人7人が死亡した。
中国側のコメントは得られていない。
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