最新記事
不倫

「職場不倫」の甘い罠にはまりやすい職業は? 3800人を対象にした最新調査で判明

Workplace Cheating

2023年12月28日(木)19時00分
スザンヌ・ブレーク

2人目の子供を妊娠していることが分かった2週間後、フェルナンデスはついに決着をつけた。夫と浮気相手のメールのやりとりを全部プリントアウトし、ある朝、それを夫の衣類を詰めたダッフルバッグと一緒に彼の車のフロントシートに置いたのだ。

「その朝、夫が出かけた後で彼にメールを送った。本当のことを知ってる、あなたとはもうやっていけないって」

仕事で長時間行動を共にしたことが浮気に関係したに違いないとフェルナンデスは考えている。夫と浮気相手は「毎日、時には週末も一日中緊密に連絡を取り合って仕事をしていたから」。

メディカルエステティック業界で20年間販売員として働いたジニー・プリームは、「この業界では浮気が目立って多いことを目の当たりにした」と言う。

販売会議や出張が非常に多くパートナーと離れざるを得ないので、浮気のチャンスは多かった。

「一緒に仕事をした男性が自分のホテルの部屋の鍵を渡して、私を部屋に誘おうとしたことが2回あった。彼は当時も今も結婚していて子供が1人いる。あんな経験をしたのは私だけじゃないと思う」とプリームは言う。

プリーム自身、彼女の出張中に個人トレーナーをしている夫に浮気された経験がある。「浮気に気付いたのは浮気相手の1人が名乗り出たから」だとプリームは言う。浮気には「私が出張の多い仕事で、夫は時間の自由が利く仕事だということもきっと関係していると思う」。

「職場妻」や「職場夫」も

こうした不倫の悲惨な話は、浮気しやすい職種があることを示唆している。時間が不規則で、職場での催しや会議などが多い職業は浮気の可能性が高いと、専門家は指摘する。実際に販売、医療、教育の分野は職場不倫の温床だ。

「プレッシャーの強い環境、競争的な構造、明確な倫理的ガイドラインの欠如などが原因で浮気しやすい職業がある」と、ニューヨークを拠点とするセラピストのリン・スターンリヒトは言う。

教職、販売、医療は非常に異なる分野だが、どれも長時間勤務かつ責任の重い職業で、職場でのストレスも多い。その結果、結婚生活でパートナーに与えるもの(時間や愛情など)が少ないと、相手から受け取るものも少なくなりがちで、それが「よそ見」につながる恐れがある。

仕事柄出張が多かったり、家で過ごす時間が限られたりすれば、結婚生活で個人のニーズが満たされない状況に陥りかねない。

社会的価値創造
「子どもの体験格差」解消を目指して──SMBCグループが推進する、従来の金融ビジネスに留まらない取り組み「シャカカチ」とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ発表 初の実戦使用

ワールド

国際刑事裁判所、イスラエル首相らに逮捕状 戦争犯罪

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部の民家空爆 犠牲者多数

ビジネス

米国は以前よりインフレに脆弱=リッチモンド連銀総裁
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 2
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 5
    「ワークライフバランス不要論」で炎上...若手起業家…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 8
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 9
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 10
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶり…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中