最新記事
動物

「ひどい悪臭」「次々と水に飛び込み...」 とてつもない数の「ネズミの死骸」に埋め尽くされた町の悪夢

Plague of Dead and Dying Rats Wash Up in Town

2023年11月25日(土)13時59分
ジェス・トムソン

ネズミの大量死は地元にとってはむしろ朗報

この大量のネズミは餌を求め、干潮時に近くの島に泳いで渡ろうとしたと考えられている。そして、潮が満ちてきた後に戻ろうとして溺れ、海岸に打ち上げられたのだろう。

クイーンズランド州では最近、ほかの町でもネズミの大発生が起きている。CSIROの定義では、1ヘクタール当たり少なくとも800~1000匹のネズミがいる場合、大発生と見なされる。ウィントン、リッチモンド、ジュリアクリーク、クロンカリー、インガムは、数カ月前からネズミであふれかえり、農作物の被害や水の汚染に見舞われている。

カルンバで起きたネズミの大量死は、地域社会にとってはむしろ朗報かもしれない。大発生が収束に向かっていることを意味する可能性があるためだ。

「大発生して餌が不足したネズミは通常、餌の奪い合いから逃れるため、周囲に移動しようとする」「こうした状況が何カ月も続いている」とバンクスは話す。「大発生はいずれ収束する。餌がない状態では、長く生きられないためだ」

「もし彼らの繁殖が止まったら、それは、個体数が激減する最初の兆候だ。たくさんの死骸を目にすることも、もう一つの兆候だ」
(翻訳:ガリレオ)

20250114issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年1月14日号(1月7日発売)は「中国の宇宙軍拡」特集。軍事・民間で宇宙支配を狙う習近平政権。その静かな第一歩が南米チリから始まった

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

岩屋外相、トランプ大統領の就任式出席へ ルビオ氏と

ワールド

アングル:米車突入事件、導入予定の車止めでも阻止で

ワールド

アングル:大干ばつから一転洪水リスク、アフリカの小

ワールド

米・ウクライナ首脳が電話会談、支援や対ロ制裁など協
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国の宇宙軍拡
特集:中国の宇宙軍拡
2025年1月14日号(1/ 7発売)

軍事・民間で宇宙覇権を狙う習近平政権。その静かな第一歩が南米チリから始まった

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 3
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 4
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 5
    「本物?」レディー・ガガ、楽曲ヒットでファンに感…
  • 6
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 7
    古民家がレストラン・サウナに! 動き出した「沿線ま…
  • 8
    悲報:宇宙飛行士は老化が早い
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 1
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 2
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵の遺族を待つ運命とは? 手当を受け取るには「秘密保持」が絶対
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 4
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 5
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 6
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 7
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 8
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 9
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 10
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 10
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中