イスラエルで司法改革への反対デモが激化 空軍予備役の将校161人が任務放棄を通告

イスラエルでは、ネタニヤフ政権が進める司法制度改革に対する抗議デモが各地で激化し、退役空軍大将によると、空軍予備役の将校161人が任務放棄を表明した。テルアビブで撮影(2023年 ロイター/Ammar Awad)
イスラエルでは18日、ネタニヤフ政権が進める司法制度改革に対する抗議デモが各地で激化し、退役空軍大将によると、空軍予備役の将校161人が任務放棄を表明した。
退役空軍大将のアサフ・アグモン氏がロイターに語ったところによると、予備役将校らは既に軍側に任務放棄を通告し、19日に共同声明を発表する予定。「これまでで最も影響が大きい軍の抗議行動で、空軍の即応性に決定的打撃を与える」と指摘した。
イスラエルは徴兵制を敷いており、戦時に動員される予備兵は定期の訓練が義務付けられている。空軍の予備兵は定期的に戦闘任務に就いている。
イスラエル軍の報道官は、予備役の任務放棄についてコメントを控えた。
一方、イスラエルの各地では多数の市民が国旗を掲げるなどして抗議活動を繰り広げた。デモ隊は少なくとも6本の高速道路を封鎖し、午後のラッシュ時に主要駅でデモを行ったほか、テルアビブ証券取引所に入って汚職の象徴である偽札を投げ放った。
警官隊は、夜間に道路を封鎖したデモ参加者の一部を放水銃で排除。警察によると、少なくとも45人が逮捕された。
政府は今月30日の国会休会前に、最高裁判所の権限を制限する司法制度改革法案を可決することを目指している。
