クリミア奪還が近い?家を売り払って逃げるロシア系住民
Russians flee Crimea, abandon property ahead of Kyiv's counteroffensive
クリミア半島の先住少数民族タタール人を支援する「Q-Hub」の代表を務めるエミール・イブラギモワは、ウクライナのNVラジオに対して、ロシア系住民はいずれウクライナ軍がクリミアを解放し、報復を受けるのを恐れている。
2022年8月にクリミアのロシア空軍基地が空爆を受けたときも、多くのロシア系住民が逃げた。生き延びるため、彼らはクリミア大橋を渡った先にあるロシア南部のクラスノダールに逃れたという。
まだクリミアに残っているロシア系住民は、「ウクライナ軍が近い将来、クリミアを奪還しそうだと見て怯え、パニックに陥っているのだ」と、イブラギモワは言う。
ゼレンスキー大統領はクリミアを奪還すると宣言しており、2022年8月29日のテレビ演説の中で、ウクライナ軍はクリミアが併合されて以降ずっと、クリミア奪還を「目標に掲げてきた」と述べた。「今回の戦争は、ロシアが我々の領土であるクリミアを奪い、(東部の)ドンバス地方をも奪おうとしたことから始まった。だからクリミアの解放によって締めくくらなければならない」
ウクライナ国家安全国防会議のアレクセイ・ダニロフ書記は先週、「クリミア解放に向けた12のステップ」を公表。この中には、クリミア大橋の解体や、「2014年2月以降にクリミア半島で暮らすようになった」全てのロシア系住民の追放などが含まれている。
2014年以降、クリミアの首長を務めているロシアの政治家セルゲイ・アクショーノフは、クリミア半島はウクライナによる反転攻勢への「備えは出来ている」としている。