賃金の男女格差は都道府県によってこんなに違う
2023年2月1日(水)11時45分
これは全国の数値だが、地域別に計算することもできる。同じやり方で、正社員の年収の男女格差ジニ係数を都道府県別に算出し、高い順に並べると<表2>のようになる。
数値が高いほど、正社員の年収の男女格差が大きい県だ。ほとんどの県で要注意水準の(0.40)を越えていて、13の県では0.45を超える。最も高い愛知県は0.5043だ。製造業が盛んで名立たる大企業も立地しているが、賃金の男女差がどうなっているかが気になる。
各県の行政はこうしたデータを絶えず算出し、改善を促していかねばならない。個々の企業、とりわけ大きな利潤を上げている大企業は、性別や従業地位(正規、非正規)別の賃金を外部に公表すべきだ。昨年7月より施行されている改正女性活躍推進法では、労働者が301人以上の企業は、「男女の賃金の差異」を公表することが義務づけられている。
<表2>の都道府県差は、こうした取組をどれほど徹底しているかの違いによるとも言えるだろう。
<資料:総務省『就業構造基本調査』(2017年)>
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