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自然「ビキニでスキー」で有名なロシアのリゾート地に、巨大な穴「地獄の入り口」が出現!
Giant 'Gate to Hell' Crater Opens Up in Russian Town
シェレゲシュでの「水着スキー」イベント(2015年4月) Ilya Naymushin-Reuters
<直径30メートルの巨大な穴が突如出現。さまざまな要因で、ロシアの地表にはこうした「地獄への入り口」ができやすくなっている>
ロシアで最も人気のあるスキーリゾート「シェレゲシュ」近くに、直径約30メートルの巨大な陥没穴が出現。地元メディアは、「地獄への門が出現」と報じた。ここはカラフルなビキニなど、思い思いの水着姿でスキーを楽しむ大会が開かれる場所としても、国内ではよく知られる地だ。
■【写真】スキーリゾートに出現した「地獄の入り口」と、「水着スキー」大会の様子
Telegramの「incident_kuzbass」というチャンネルが投稿した映像には、大きな煙を上げる陥没穴と、その縁に位置する住宅が今にも穴に落ちそうな様子が捉えられている。
陥没穴の下には鉄鉱石の鉱山がある。地盤が不安定なことから地元当局が住民を避難させていたため、死傷者は報告されていない。タシュタゴル町当局は、道路や家屋に被害はなかったが、この地域につながる主要道路が封鎖され、バスの運行が停止していると発表した。
スコルコボ科学技術研究所石油科学・工学センターの主任研究科学者、エフゲニー・チュヴィリンはニューズウィークに対し、煙の上がるクレーターは劇的に見えるかもしれないが、想定されていたもので、被害を最小限に抑えるために適切な安全対策がとられていたと述べた。
しかし、さらに北部では予測が困難な状況下でクレーターが形成されている。「西シベリア北部の永久凍土地帯に見られるクレーターは、ユニークな地質学的形成だ」とチュビリンは言う。「北極圏の永久凍土の上部からガスが爆発的に放出した結果だ」
地球温暖化で地下爆発が増える
チュビリンによると、クレーターが形成されるには、まず永久凍土の地中氷の下層にできる空洞にメタンガスなどが蓄積し、ガスが濃縮されると圧力が上昇する。地表の下に圧力がかかると、その上の地面が盛り上がり始め、やがて地盤が崩壊する。「ガスの爆発的な放出があり、周囲数百メートルに岩石の破片と氷が散乱する」とチュビリンは説明する。
チュビリンによれば、こうしたクレーターの形成は稀で、2014年以降、20個しか見つかっていない。その多くが巨大で、ギダン半島に出現したクレーターは幅約200メートルにも及ぶ。地球温暖化が進むにつれ、こうした地下爆発が増加すると予想されている。
「(温暖化によって)永久凍土の上部の温度が上昇し、その機械的性質が低下するため、ガス圧が過剰に高くなり、ガスが放出されてクレーターが形成されると言える」とチュビリンは言う。
採掘の結果であれ、天然ガスの結果であれ、ロシアではこうした「地獄への入り口」がますます出現しやすくなっている。