レアな一騎討ちでロシア戦車を粉砕するウクライナ戦車
Video Shows Ukraine Tank Take Out Russian Tank in One-On-One Showdown
ウクライナ侵攻前の1月、国境近くで演習していたロシアのT-72B主力戦車 Sergey Pivovarov-REUTERS
<雪景色のなかの一本道で対峙した戦車対決、ウクライナがロシアに圧勝>
ウクライナ東部のルハンシク州で、ウクライナ軍の戦車がロシア軍の戦車を一撃で破壊する様子を捉えたとされる、新たな動画が公開された。
この動画は、「カリバー・オブスキュラ」を名乗る兵器専門家と「アーモビー・バザー」が共同で運営するアカウント「ウクライナ兵器トラッカー」によって、ツイッターに投稿された。動画には、ルハンシク州ノボセリウスクで、ウクライナ陸軍第92独立機械化旅団のT-64BV型戦車が、ロシア軍のT-72B型戦車を破壊する模様が映っている。
動画の中で、両軍の戦車は直線道路を走行し、かなり離れた距離からにらみ合っていた。その後、ウクライナ軍のT-64BVは、一撃でロシア軍の戦車を破壊し、火柱が上がった。さらに約20秒後に、ウクライナ軍の戦車はもう一発砲撃した。
この動画が撮影されたとされるルハンシク州は、より広い範囲を指すドンバス地方を形成する州の1つで、東側は長い国境でロシアと接している。ルハンシク州は、9月にロシアに一方的に併合された4つの州のうちの1つだ。
本誌では、この動画の撮影場所を独自に特定することはできず、ウクライナとロシア両国の国防省にコメントを求めている状況だ。
ウクライナ国防省はこれと同じ動画をツイートしており、第92独立機械化旅団が撮影したものだとしている。
ウクライナ軍参謀本部は、ロシア軍の兵器および人員に与えた損害に関して毎日行っている報告で、ロシアがウクライナに侵攻を開始した2月24日〜12月12日までの間に殺害されたロシア軍の兵士は、約9万4750人にのぼると報告した。
同じ期間に、ロシア軍の戦車2996台が破壊され、12月11日だけでも24台が破壊されたという。
T-64BV型戦車は、原型となったT-64B主力戦車の近代化版だが、アーミー・レコグニションによれば、装甲が強化された型式だという。T-64BV型は、1985年に製造が始まって以降、ロシア、ウズベキスタン、コンゴ民主共和国、ウクライナなどで使用されてきた。
T-72B主力戦車も、1984年に旧ソ連軍で使われ始めた戦車の改修版だ。同じくアーミー・レコグニションによれば、この戦車の砲塔を覆う装甲には、厚さ20ミリの前面装甲板が追加されるなど防御性能が大幅に向上しているという。