リマン奪還に向かうウクライナ兵のダンスが話題に
Video of Ukraine Troops Dancing Ahead of Lyman Victory Viewed 1.6M Times
武器を持って踊るウクライナ兵 Reyna/YouTube
<ウクライナ東部の要衝リマン市を奪還したウクライナ軍兵士は士気が、勝利を前に踊る動画がバズっている>
ウクライナ軍はドネツク東部の重要拠点リマン市をロシア軍から奪還したが、数日前の9月29日、ウクライナ軍兵士が勝利を祝って踊る姿が投稿され、話題になっている。
キーウ・インディペンデントのウクライナ人ジャーナリスト、オレクシー・ソロキンは「リマンの包囲に向かうウクライナ軍の姿」という文章とともにその動画をツイートした。
動画では、数人の兵士が薄暗くした部屋で赤いフラッシュライトを大きく振りながらノリノリで踊る。
またイリヤ・アイジンというユーザーがツイッターで公開した別の動画は、縦一列に並んだウクライナ兵が左右にスゥイングしながらリマンに向かって進む様子だという。
「軍隊がリマンに入る」と、アイジンは書いている。「彼らは気分を盛り上げる方法を知っている」
ロシアの国営メディアRIAノボスチが報じたところでは、ロシア国防省は10月1日、5月から占領していたリマンからロシア軍を撤退させたことを確認した。
ウクライナ軍の報道官は9月30日、同市周辺の包囲は「最終段階」に入ったと述べていたが、その後、完全に奪還したことを発表した。
「敵が弾薬や人員を送り込んだ進入および兵站ルートはすべて、実質的にウクライナの管理下にある」と、ウクライナ軍の報道官セルヒ・チェレバティは語った。
「違法な」併合の直後
リマンはウクライナ東部ドネツク州の要衝で、先日、ロシアへの加盟を問う住民投票が行われた地域の1つ。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、この投票をもとに、この地域の併合を宣言した。
プーチンによる領土の併合宣言と、住民投票の結果には、多くの批判が寄せられている。
「プーチンが署名した書類は、ウクライナの土地の主権が誰にあるかを決めるものではない。それは、リマンに進軍するウクライナの兵士たちが決めることだ」と、マイケル・マクフォール元駐ロシア大使は30日にツイートした。
「私は、ロシアによるウクライナのドネツク、ルハンスク、ザポリジヤ、ケルソンの各州の違法な併合を強く非難する。これは国際法とウクライナの主権の両方に対する重大な侵害である」と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は30日に述べた。
一方、ウクライナは、併合されたからといって、最終的にロシアの支配から全領土を解放するという軍事的目標が変わることはないと強調した。
「われわれは軍事的手段によって自国の領土を解放する。われわれの行動は、ロシア連邦が何を考え、何を望むかではなく、ウクライナの潜在的な軍事力の大きさにかかっている」と、ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は29日にAP通信に語った。
本誌はロシアとウクライナの国防省にコメントを求めた。