植民地支配の「罪」をエリザベス女王は結局、最後まで一度も詫びることはなかった
Not Innocent at All
2022年9月20日(火)17時51分
つまり、かつてポルトガルがアフリカのサントメ島で始めた奴隷制+大規模農場の経済モデルは、南米のブラジルへ移植され、カリブ海やアメリカ南部へも伝わり、そのたびに進化していったのだ。
もちろん、初代のエリザベス女王と違って、故エリザベス2世に国政を動かす権限はなかった。しかし英連邦諸国への度重なる訪問を通じて、女王がイギリスという国とそのシステムを体現する存在だったことは事実。そして過去の植民地支配を一度もわびなかったことも事実だ。
一方で、エリザベス2世の治世に大半の植民地が独立を果たしたこと、その多くが民主国家となり、程度の差はあれ国民の権利を守っていることも事実だ。
しかし、それをもってイギリスの帝国主義が「良性」だったと言うのは間違いであり、あの帝国が支配下の人々の権利を尊重していたと言い張るのも大嘘だ。時代錯誤も甚だしい。
2024年12月10日号(12月3日発売)は「サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦」特集。地域から地球を救う11のチャレンジとJO1のメンバーが語る「環境のためにできること」
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
今、あなたにオススメ
関連ワード
WorldVoice
PICK UP
新着