最新記事
ウクライナ情勢ウクライナ軍、東部ハリコフで前進 撤退中のロシア兵の攻撃で停電発生か
ウクライナ軍当局者によると、同国軍は東部ハリコフ州でのロシア軍との戦闘でさらに北に前進したほか、南方や東方にも勢力を拡大しつつある。写真はハリコフで、ロシアのミサイル攻撃の後に消火活動にあたる消防士ら(2022年 ロイター/Press service of the State Emergency Service of Ukraine)
ウクライナ軍当局者によると、同国軍は東部ハリコフ州でのロシア軍との戦闘でさらに北に前進したほか、南方や東方にも勢力を拡大しつつある。10日にはウクライナ軍の攻勢を受け、同州の要衝イジューム周辺からロシア軍が撤退を余儀なくされた。
ウクライナ当局は、撤退するロシア兵がハリコフの火力発電所など民間インフラに報復攻撃を行い、大規模な停電を引き起こしたと非難した。
ゼレンスキー大統領によると、攻撃によりハリコフ州とドネツク州で全面的な停電、ザポロジエ州、ドニエプロペトロフスク州、スムイ州で部分的な停電が発生。
ゼレンスキー氏は「(攻撃の標的は)軍事施設ではなく、人々から電力を奪うことだ」とツイートした。
大統領府のティモシェンコ副長官は、火災が発生した発電所の画像をテレグラムに投稿。その上で一部地域では電力が復旧したと明らかにした。
ロシア国防省は10日、兵たん拠点として利用していたイジューム周辺の兵士に撤退を命じ、ドネツク州の他の作戦を強化するよう指示を出したことを明らかにした。
ロシア軍にとっては今年3月に首都キーウ(キエフ)から退却を迫られて以降、最大の痛手となる。
ウクライナ軍のザルジニー総司令官は今月初め以降に3000平方キロメートル超の領土を奪還したと述べた。
ゼレンスキー氏は、ウクライナ軍が前進を続けるだろうと述べた。