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日本政治沖縄県知事選、玉城氏が再選確実 岸田内閣の政権運営に影響も
任期満了に伴う沖縄県知事選が11日投開票され、NHKや琉球放送などによると、立憲、共産などがまとまった「オール沖縄」が推す現職の玉城デニー氏(62)が再選を確実にした。写真は投開票を翌日に控え、支持を訴える玉城氏。9月10日、那覇市で撮影(2022年 時事通信)
任期満了に伴う沖縄県知事選が11日投開票され、NHKなどによると、立憲、共産などがまとまった「オール沖縄」が推す現職の玉城デニー氏(62)が再選を確実にした。岸田文雄政権にとって内閣改造後初の主要選挙で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題や安倍晋三元首相の国葬を巡って支持率が落ち込む中、今後の政権運営に影響が出かねない。
今回の知事選は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設の是非や、新型コロナウイルスで打撃を受けた経済の回復策が主な争点だった。前回2018年の選挙と同じく基地移設に反対を掲げた玉城氏は、当選確実の報道直後に支持者らに対し「基地問題の解決を図っていくこと、これまでもこれからも1ミリもぶれることなく、自分の思いを県民と共有して政府に解決を求めていく」と語った。
玉城氏は沖縄県出身の62歳。ラジオ番組のパーソナリティや沖縄市議を経て、09年から18年まで衆議院議員を務めた。
自民党と公明党が推す佐喜真淳・前宜野湾市長は、基地移設を容認する姿勢を示していたが、玉城氏当確の報が伝わると、「私の力不足」と支持者らに話した。佐喜真氏は旧統一教会との関係が取りざたされていた。知事選には前衆院議員の下地幹郎氏も立候補していた。
法政大学の白鳥浩教授(現代政治分析)は、「安倍元首相の国葬や旧統一教会問題に対する岸田首相の説明も影響を与えた」と指摘。「安全保障の当事者である沖縄県が(政府に)突きつけたノーの意味は大きい。来年の統一地方選にも大きな影響を与え、岸田政権の求心力にも関わってくるだろう」と分析する。
今年沖縄県で実施された名護、南城、石垣、沖縄の4つの市長選では、自公が推薦する候補がオール沖縄候補を退けていた。
読売新聞が今月2─4日に実施した世論調査によると、岸田内閣の支持率は50%と前回からほぼ横ばい。しかし、不支持率が41%と初めて4割を超えた。
立教大学の砂川浩慶教授(メディア研究)は、「玉城氏勝利は織り込み済みだったが、佐喜真氏と旧統一教会の問題は沖縄で問題視されており、より深く負けた」と話す。「自民党は地方議員に対しても統一教会問題の調査が必要との声が高まり、岸田政権へのダメージだろう」としている。
*内容を追加しました。