最新記事

中間選挙

トランプ人気、過去1年で最低──バイデン支持率は上昇

Donald Trump's Approval Rating Plunges to Lowest Point in Over a Year: Poll

2022年9月20日(火)18時22分
イワン・パーマー

オハイオ州ヤングスタウンの選挙集会で熱弁をふるうトランプ(9月17日) Gaelen Morse-REUTERS

<二大政党の支持率はいずれも46%で、中間選挙の行方はますます混沌としてきた>

ドナルド・トランプ前米大統領の好感度がここ1年強で最低に落ち込んだ。一方で現大統領のジョー・バイデンの支持率はここ数カ月で最高に達したことが、新たな世論調査で判明した。

NBCニュースが9月中旬に発表した最新の世論調査(2022年9月9日〜13日に実施)では、トランプの全体的好感度は、54%が否定的、34%は肯定的という結果が出た。

前月の8月に行われたNBCニュースの調査では、トランプの好感度は、「否定的」は54%と変わらなかったが、「肯定的」は36%とやや高かった。

2022年3月と5月の肯定的な好感度は、8月と同じ36%。2022年1月は37%、2021年8月と10月は38%だった。

トランプの好感度がこれまでに最も低かった2021年4月のNBC調査では、55%が否定的、32%が肯定的だったので、これと比べると、今回の結果(54%が否定的、34%が肯定的)で好感度が大きく下がったわけではない。

妊娠中絶が民主党の追い風に

さらに今回の調査では、バイデンの支持率はいまだに低迷しているものの、支持する人の割合は、ここ1年近くでは最高レベルに達したことが判明した。

最新NBC調査におけるバイデンの支持率は45%で、不支持率は52%だった。バイデンの支持率は2021年4月には51%あったが徐々に低下し、2022年3月には41%にまで低下していた。2022年5月には支持率が42%に回復したあと、最新の2022年9月の支持率は8月と比べて3%上昇し、初めて2021年10月のレベルに戻った。

中間選挙で二大政党のどちらを支持するかに関して、有権者の見解は割れている。「どちらが議会の多数派となるべきか」という質問への答えは、「共和党」と「民主党」がどちらも46%となった。

世論調査会社によると、11月の中間選挙に向けて、両党はかなり異なった戦略を採用している。共和党が、犯罪や生活費、バイデンの経済政策を争点として強く押し出しているのに対し、民主党は人工妊娠中絶の権利にかなりの重きを置いている。

NBCニュースの調査結果では、人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた「ロー対ウェイド判決」を覆した連邦最高裁判所の判断に対して否定的な見解を持つ人の割合は、全体では61%に達した。また、この問題への対応に関してどちらを支持するか、という質問に対しては、民主党が47%、共和党が25%となり、民主党は、史上最高となる22%のリードを奪った。

これと比較すると、経済政策に関しては、調査対象者の47%が共和党を支持し、民主党を支持する人の割合は28%にとどまった。また、バイデンの経済政策を支持しない、と回答した人の割合は58%に達した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米中古住宅販売、10月は3.4%増の396万戸 

ビジネス

貿易分断化、世界経済の生産に「相当な」損失=ECB

ビジネス

米新規失業保険申請は6000件減の21.3万件、4

ビジネス

ECB、12月にも利下げ余地 段階的な緩和必要=キ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 5
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中