「偽の選挙人団」計画への関与など、大統領経験者として史上初の刑事訴追も
米大統領経験者として初めて起訴される? TOM WILLIAMSーCQ-ROLL CALL, INC/GETTY IMAGES
<2020年11月のアメリカ大統領選挙の結果を覆そうとした、トランプ前大統領の疑惑。責任追及が長らくうやむやだったが、ついに司法の手が間近に迫ることに>
2020年11月の米大統領選の結果を覆そうとする動きをめぐり、米司法省がトランプ前大統領の関与について調査を進めていることが明らかになった。
ワシントン・ポスト紙によれば、検察はペンス前副大統領の側近2人を含む複数の関係者に事情聴取を実施。大統領選直後の12月から翌年1月にかけてトランプが主導した協議の内容や、選挙結果を認めないようペンスに圧力をかけた疑惑、重要州で偽の選挙人団を選定する計画へのトランプの関与の度合いなどを調べているという。
ガーランド司法長官はこれまで、トランプの責任追及に及び腰だと批判されてきた。だが今回の報道が出る直前に応じたテレビ番組のインタビューでは、「刑事責任を負うべき者は誰であれ、全員の責任を問う」と語っている。
トランプが米大統領経験者として史上初めて刑事訴追されるかは現時点では分からない。だが、司法の手が間近に迫っているのは間違いない。