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経済制裁

ロシア、ノルウェーに「報復」警告 制裁措置でロシア人居住区に物資運べず

2022年6月30日(木)10時18分
北極圏スバルバル諸島で犬ぞりで移動する人

ロシアは6月29日、ノルウェーが課した規制によって北極圏のスバルバル諸島のロシア人居住区への物資輸送が妨げられているとし、ノルウェー政府が問題を解決しなければ「報復措置」を取ると警告した。写真は 同諸島を行く犬ぞり、2019年8月撮影(2022年 ロイター/Hannah McKay)

ロシアは29日、ノルウェーが課した規制によって北極圏のスバルバル諸島のロシア人居住区への物資輸送が妨げられているとし、ノルウェー政府が問題を解決しなければ「報復措置」を取ると警告した。

ノルウェー北岸と北極の中間に位置するスバルバル諸島はノルウェー領だが、1920年に締結された条約によりロシアは同諸島の天然資源開発権を持ち、現地には主にロシア人が居住する集落もある。

ノルウェーは欧州連合(EU)に加盟していないが、EUの対ロシア制裁は適用している。制裁がスバルバル諸島への船による物資輸送に影響することはないとしているが、同諸島のロシア人居住区向け貨物の多くはまずノルウェー本土への検問所を通過する流れになっており、制裁対象品は通過できない。

ロシア外務省はこの制限によって食料や医療機器など重要物資の輸送に混乱が生じているとし、ノルウェーの代理公使を呼び出して抗議したと発表。この状況は「受け入れがたい」とし、ロシアに対する「非友好的」な行動は「報復措置」につながると警告した。

[ロイター]


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