「アメリカへの核攻撃」を議論しながら、我慢できずに笑いだしたロシア専門家
ロシアによるICBM発射実験は、ロシア政府と、アメリカをはじめとする北大西洋条約機構(NATO)加盟国のあいだで、ウクライナ侵攻の激化をめぐって緊張関係が続くなかで行われた。2カ月前の2月24日にプーチンがウクライナでの本格的な軍事進攻に着手すると、国際社会からは即座に非難が集まった。
プーチンは、サルマト発射実験直後の4月20日、こう発言した。「この類を見ないミサイルが、我がロシア国防軍の戦闘能力を強化し、外部の脅威からロシアの安全を確実に守ってくれるだろう。そして、逆上して攻撃的な発言を繰り返しながら我が国を脅かそうとしている国々に対して、考えるための材料を提供するだろう」
プーチンは2月24日、ウクライナ侵攻の直前に演説を行った際に、西側諸国に向けてこう警告している。私たちに干渉しようとすれば「歴史上、いまだかつて直面したことのないような事態に陥るだろう」。その数日後の27日には、核抑止力部隊に対し、厳戒態勢を取るよう命じた。
一方、アメリカ大統領ジョー・バイデンは2月28日の記者会見で、核戦争が起きる可能性を懸念する必要はないと述べた。
しかし、国連事務総長のアントニオ・グテーレスは3月14日、バイデンとは異なる見方を示した。「かつては考えられなかった核兵器を使った紛争が、可能性があるところにまで戻ってきた」と述べて、危機感を表した。