市販の抗ヒスタミン薬でコロナ後遺症「ロングコビット」の症状が解消した、との症例報告
2022年2月17日(木)12時20分
発症から13か月後、季節性アレルギーの症状緩和のために服用していた抗ヒスタミン薬「フェキソフェナジン」を使い切ったため、代わりに「ジフェンヒドラミン」25ミリグラムを服用したところ、翌朝、ブレインフォグと倦怠感が解消した。夜に「ジフェンヒドラミン」25ミリグラム、朝に「フェキソフェナジン」180ミリグラムを服用し続け、身体機能は罹患前の約95%まで回復したという。
推定5400万人もの人々に希望をもたらす
ロングコビットの治療に抗ヒスタミン薬が有効である可能性については、これまでに英国や米国の研究結果でも示されてきた。
研究論文の筆頭著者でカリフォルニア大学アーバイン校のメリッサ・ピント准教授は「入手しやすい市販薬の抗ヒスタミン薬が『ロングコビット』の症状緩和につながる可能性があることは、長期間にわたって苦しんでいる世界で推定5400万人もの人々に希望をもたらすだろう」と期待を寄せている。
また、研究の次のステップとして、抗ヒスタミン薬による治療の有効性の評価と臨床実践ガイドラインのための服薬スケジュールの策定に向けた広範な臨床試験の必要性を指摘している。
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