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新型コロナ「ママ、熱いよ」 コロナ後遺症で煙の匂いが分からない両親を2歳の息子が救う
「小さなヒーロー」と称えられるブランドン君 KAYLA DAHL/Facebook
<ダール夫妻は新型コロナ感染症の後遺症による味覚と嗅覚障害から回復していなかった>
1月15日未明(現地時間)にアメリカ・テキサス州アルボードで発生した住宅火災。子育て世代の両親と5人の子供が暮らしていた家庭を大惨事から救ったのはこの家の2歳の息子ブランドン・ダール君だった。
午前4時30分頃、ブランドン君は眠っていた両親の元に行き、母親の足を叩いた。「ママ、熱いよ。ママ、熱い」。咳をしながら懸命に訴えるブランドン君に気づき、後方に火の手が迫っているのを確認した。
実はこの時、ダール夫妻は新型コロナ感染症の後遺症による味覚と嗅覚障害から回復しておらず、煙の匂いを感じることができなかったのだ。
慌てて他の兄弟を起こし、父親が子供たちを避難させ母親が携帯電話から911に通報した。ブランドン君のおかげで、家が炎に包まれる前に家族全員が無傷で外に出ることができた。設置してからわずか1年の火災報知器は、避難後に初めて鳴ったそうだ。
奇跡に他ならない
報道によると、火元になったのはブランドン君が寝ていた部屋のガスストーブだった。ブランドン君は、どうにかして炎の中をくぐり抜け、両親に近づくことができたという。
一連の避難劇を「数秒のことでした」「奇跡以外のなにものでもありません」と父親は振り返る。「ブランドンは家族全員を救った、私たちの小さなヒーローです」と母親のケイラ。
「ブランドンは神の腕に包まれて炎から守られ、私たち家族全員が外に出られるようにしてくれたのです」
一家は、火災によって6年間の思い出が詰まった住宅、所有していた自動車も含め、すべてを失った。現在は、賃貸住宅に身を寄せながら、有志の友人らの助けのもと寄付を募っている。
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