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変異株オミクロン株、ファイザー製ワクチンによる防護を部分的に回避か=南ア研究
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」は、米ファイザーとビオンテックのワクチンが提供する防護機能を部分的に擦り抜けることができると、南アフリカのアフリカ・ヘルス研究所の研究者、アレックス・シガル氏が指摘した。写真はファイザー製ワクチン。ジュネーブで2月撮影(2021年 ロイター/Denis Balibouse)
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」は、米ファイザー/ビオンテックのワクチンが提供する防護機能を部分的に擦り抜けることができると、南アフリカのアフリカ・ヘルス研究所の研究者、アレックス・シガル氏が7日に指摘した。
シガル氏はツイッターへの投稿で、新型コロナウイルスの従来型と比較して、オミクロン株では中和率が非常に大きく低下したと説明した。
同氏の研究室のウェブサイトに掲載された資料によると、同研究室ではファイザー/ビオンテックのワクチンを2回接種した12人の血液を検査した。この資料にある暫定データはまだ専門家によって検証されていない。
シガル氏はツイッターへの投稿で、確認された中和抗体の水準について、研究室で今後さらに実験を行った後、修正される可能性が高いとしている。
同氏の研究では、ワクチンを2回接種し、かつ過去に新型コロナに感染したことのある6人のうち5人の血液でオミクロン株が中和されたことも分かり、追加接種(ブースター接種)によって感染予防効果が高まる可能性が示された。
シガル氏はツイッターで「この結果は予想以上だ。抗体が多いほど、オミクロン株から守られる可能性が高い」と述べた。
南アではまだ追加接種が実施されていないため、同氏の研究室では追加接種を受けた人の血液は検査していないという。
今回の研究結果は、ワクチンが重症化や死亡を防ぐ効果が低くなることを意味するものではない。
オミクロン株はこれまで日本や米国を含む20カ国以上で感染が報告されている。世界保健機関(WHO)は11月26日にオミクロン株を「懸念すべき変異株」に指定したが、多くの変異部分を持つオミクロン株に的を絞った新型ワクチンが必要だという証拠はまだ見つかっていないとの見方を示している。
既存のワクチンがオミクロン株に対してどの程度有効性を維持するかを巡っては、まだ十分なデータは得られていない。ファイザー/ビオンテックを含むワクチンメーカー各社は数週間以内にも独自のデータを公表する見通し。
ビオンテックのウグル・サヒン最高経営責任者(CEO)は7日、NBCニュースで、オミクロン株に関するデータを8日か9日に明らかにする考えを示した。
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