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ロックダウン欧州、コロナ規制再導入相次ぐ 非常事態宣言のチェコは大統領も感染
新型コロナウイルス感染再拡大の震源地となっている欧州で、スロバキアが2週間のロックダウン(都市封鎖)に入ったほか、チェコが期間30日の非常事態を宣言し抑制策を導入した。写真はプラハの病院に新型コロナ感染症の患者を搬入するスタッフ(2021年 ロイター/David W Cerny)
新型コロナウイルス感染再拡大の震源地となっている欧州で、25日にはスロバキアが2週間のロックダウン(都市封鎖)に入ったほか、チェコが期間30日の非常事態を宣言し抑制策を導入した。オランダも抑制に向け強力な対策を講じると発表した。
この日は欧州医薬品庁(EMA)がコロナワクチンの5─11歳の子どもへの接種を承認したほか、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、域内の市民が来年の夏に新型コロナウイルス検査や隔離期間なしに他のEU加盟国に渡航するためにはワクチンの追加接種(ブースター接種)が必要になると提言。経済活動への影響が懸念される中、感染拡大に向けた取り組みを急ぐ。
中欧のチェコはこの日、感染拡大に歯止めをかけるため、バーやナイトクラブなどの営業を午後10時までとするほか、クリスマスマーケットの開催を禁止するなどの抑制策を導入。文化・スポーツイベントの収容人数を1000人までに限定する。ただ、近隣のオーストリアやスロバキアなどのように全面的なロックダウン(都市封鎖)措置は導入しなかった。
チェコでは大統領府がこの日、ゼマン大統領(77)が新型コロナウイルス検査を受け陽性反応が出たと発表。大統領は入院し、治療中は職務を一時的に休止するという。
オランダも感染抑制に向け強力な対策を講じると発表。国内の病院ではコロナ感染者を受け入れるために他の治療を縮小しているという。オランダでは成人の約85%がワクチン接種を完了しているが、過去1週間の1日当たりの新規感染者数は平均で2万人を超え、これまでのピークを突破した。
このほか、ポルトガルは感染対策を12月1日から再導入する方針を決定。具体的には、空路での入国者に対し、ワクチン接種の有無に関わらず、到着時にコロナの陰性証明書の提示を求める。違反した航空会社には乗客1人につき2万ユーロ(2万2416ドル)の罰金を科す。
フランスではベラン保健相が24日、感染第5波の抑制に向けワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)対象を全成人とするほか、マスク着用義務の強化や衛生パスチェックの厳格化などの対策を講じると発表。政府は同日、社会的距離(ソーシャルディスタンス)規則の強化とブースター接種加速に注力する方針を示す一方、一部欧州諸国で再度行われているロックダウン(都市封鎖)は避けたい考えを示していた。
こうした中、EMAはこの日、ファイザー・ビオンテック製の新型コロナワクチンの5─11歳の子どもへの接種について、恩恵がリスクを上回るとして承認。これを受け、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は26日にも最終的に承認する見通し。ポーランド、ハンガリー、チェコは当局の承認後、直ちに子どもへの接種を開始する準備を進めているが、子ども向けの容量のワクチンの供給は12月20日まで予定されていない。
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