「独裁者マルコス」と「暴君ドゥテルテ」の同盟でフィリピンの悪夢が甦る
ドゥテルテ陣営では、現大統領の長年の側近であるボン・ゴー上院議員が副大統領選への立候補を届け出たほか、長女で南部ダバオ市の市長を務めるサラ・ドゥテルテの大統領選出馬説もくすぶり続けている。
「ドゥテルテ家とマルコス家の連携は、民主主義を望む国民の願いを脅かす最大の脅威だ」と、左派連合「バヤン」のレナート・レイエス事務局長は言う。「体制ぐるみの汚職が隠蔽されて、大規模な人権侵害が正当化されかねない。国の存続に関わる事態だ」
もしマルコス・ドゥテルテ同盟が大統領選に勝ち、6年間権力を握ることになれば、フィリピン国民には恐ろしい事態が待っているかもしれない。国民の望まない戒厳令が復活するか、そうでなくても権威主義的支配がじわじわと拡大していくだろう。
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