カブール空港の衛星写真に見る、出国を望むアフガン群衆の規模
カブール空港の北ゲート付近に集まる大勢の人々(8月23日) SATELLITE IMAGE ©2021 MAXAR TECHNOLOGIES.
<タリバン支配から逃れようと空港に押し寄せた無数のアフガニスタン市民の姿を、人工衛星から捉えた>
15日にタリバンが首都カブールを占拠して以降、空港には彼らの統治を恐れる人々が押し寄せた。人工衛星から撮影された写真は、その規模を物語っている。
無数のアフガン国民が国外脱出を図り、空港は大混乱に陥った。離陸する米軍輸送機にしがみついた若い男性が滑走路に落下する痛ましい映像はネット上で拡散され、大きな波紋を呼んだ。
米マクサー・テクノロジーズ社が取得した衛星画像は、駐機場でC17輸送機への搭乗を待つ人々や空港の入り口、チェックポイントに集中した群衆の姿を捉えている。
バイデン米大統領は8月31日の撤退期限を堅持しており、アメリカ人とアフガン人協力者を退避させるための時間との戦いに直面している。
タリバンのスハイル・シャヒーン報道官はスカイニュースに対し、この日を「レッドラインだ」と述べた。
26日には空港周辺で大規模な爆発が発生。犯行はアメリカだけでなくタリバンとも敵対する過激派組織ISIS-K(イスラム国ホラサン)によるもので、米兵を含む多数の死傷者が出た。
米軍の撤退期限が31日に迫るなか、空港に近づくことも難しくなり、出国を望むアフガニスタンの人々は窮地に立たされている。