台湾が予備役拡充に寺院やNGOの職員を召集
Taiwan to Raise 'Temple Militia' of Holy Villagers to Fight off China Invasion
軍事演習に参加する台湾兵士(1月19日) Ann Wang-REUTERS
<宗教組織やNGOから予備役に編入された志願者は、各地で土地勘を生かした橋や道路の防衛にあたる可能性が高い>
中国による軍事的な威嚇がエスカレートするなか、台湾は、有事に備えた組織再編の一環として、予備役に寺院や教会の職員を動員する計画。
4月19日に台湾立法院(議会)で開かれた公聴会で、国防部長(国防相)の邱国正は、台湾の予備役を拡充するため、政策立案者は各地の仏教や道教の寺院からの志願兵を編入することも考えていると述べた。
邱のこの発言は、包括的な予備役動員組織の新設計画を説明するなかでおこなわれた。この新組織は、数も訓練も不十分とされる台湾の予備役の継続的な改革を監督するもの。
今は警官と消防士だけ
有志の警察官と消防士しか含まれない現在の予備役を拡充するためには、台湾の民間防衛法を改正する必要がある。
国防部の動員担当部署の官僚である朱森村は、この最新計画について、「台湾が直面する、敵の脅威の増大」に対応するためのものだと説明した。
朱は4月20日、こうした予備役編入には、コミュニティのリーダーやNGO、教会、寺院のメンバーが含まれると述べ、これらのグループはすでに、重大な緊急事態において、災害救助支援や食料およびシェルターの提供などで大きな役割を担っていると続けた。
実現可能な動員計画の作成にあたっては、地域のリーダーも話し合いに招かれると朱は話している。