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ロシア毒殺未遂ナワリヌイが今度は刑務所で体調悪化 反政府デモ再拡大の可能性も
欧米諸国はナワリヌイの釈放を要請しているが PRESS SERVICE OF SIMONOVSKY DISTRICT COURTーHANDOUTーREUTERS
<ロシアに帰国後、すぐに拘束されて収監されたナワリヌイだが、刑務所内でひどい体調悪化を訴えているという>
モスクワの刑務所で服役しているロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイの体調悪化が懸念されている。
プーチン大統領の不正を告発してきたナワリヌイは、昨年8月の毒殺未遂の後、ドイツでの療養を経て今年1月に帰国。過去の有罪判決の執行猶予手続きに違反したとして懲役2年6カ月の有罪判決を受け、収監された。
陣営幹部によれば、ナワリヌイは背中のひどい痛みと右足の麻痺を訴えているが、鎮痛剤を与えられただけで、当初は弁護士による接見も認められなかった。2018年にもモスクワの拘置施設で毒を盛られた疑惑があり、支持者らは「命に関わりかねない事態だ」と訴えている。
1月にナワリヌイが逮捕された際にはロシア全土で反政府デモが繰り広げられた。陣営は春に再び大規模なデモを計画している。欧米諸国も制裁を強化してナワリヌイの釈放を要求しており、体調悪化が長引けば、さらなる混乱を招くかもしれない。