スエズ運河で日本の巨大コンテナ船座礁、世界の貨物輸送に混乱も【ライブマップリンク付き】
Suez Canal Map Shows How Stuck Container Ship Has Blocked Sea Traffic
報道によれば、長栄海運には、エバーギブンが「突然の強風に煽られたようで、船体が水路を逸れて座礁した」と連絡があったという。
長栄海運は声明で「船舶の所有者に対して、事故の原因を報告し、運河の管理当局など関係各所と協力して、できる限り迅速にエバーギブンがトラブルを脱することができるよう、支援計画を立てるよう要請した」と述べた。
エバーギブンは現在、北緯30.01762度、東経32.5802度のところに位置している。船舶追跡サイトのベッセルファインダーによれば、3月31日にロッテルダムに到着する見通しだった。
全長約400メートル、幅約59メートルのエバーギブンは、20フィートコンテナ換算で最大2万個を積載可能だ。
封鎖が続けば貨物輸送に深刻な影響
スエズ運河はヨーロッパとアジアを結ぶ、世界で最も重要な交易路のひとつで、世界の海上貿易の約10%が同運河を通航している。スエズ運河庁によれば、2020年は1万9000隻近い船舶がスエズ運河を通航。1日あたり約52隻の計算だ。
コンテナ船や国際輸送に関するマーケットリサーチを専門とするライナー・リサーチ・サービスのデータによれば、世界のコンテナ輸送貨物の約30%が日々、スエズ運河を通過して運ばれており、今回の座礁で航路がふさがれた影響で、コンテナ船の不足が深刻化する可能性もある。
同社のコンサルタントであるTan Hua Jooは、ケープタウンを経由する代替ルートでは貨物の輸送に1週間余計に時間がかかるため、今後も航路の封鎖が続けば深刻な影響が出る可能性がある。