最新記事

米朝関係

北朝鮮の脅しに米北方軍司令官「米本土に届くミサイルは最大3基」「本土を守る能力はある」

Pentagon Responds to North Korea's Latest Threats

2021年3月18日(木)18時42分
デービッド・ブレナン

北朝鮮はこのところ挑発的な発言を繰り返しており、ドナルド・トランプ前米大統領が任期中に金正日と歴史的な米朝首脳会談を行って以降、両国の関係は悪化の一途をたどっている。

トランプは朝鮮半島の非核化という壮大な目標を掲げながらも、北朝鮮側からほとんど具体的な約束を取りつけることはできなかった。金正恩は核実験と大陸間弾道ミサイルの発射実験の一時停止措置を継続させてきたが、トランプの任期終盤までには米朝間の対話は行き詰まり、北朝鮮は再びアメリカと韓国を威嚇し始めていた。

バイデン政権のある高官は15日、本誌に対して、アメリカは1年以上にわたって北朝鮮への接触を試みてきたが、すべて北朝鮮に拒絶されてきたと述べた。現在、バイデン政権は北朝鮮政策の見直しを行っており、4月にもその内容が明らかになる見通しだ。

互いを「悪党」「狂犬」と非難

米国務省のジャリナ・ポーター副報道官は16日、記者団からの質問に対して、金与正の声明については直接言及しないとして、ブリンケンのコメントを繰り返すにとどめた。ブリンケンは16日に日本側との会談の中で、オースティンと共に日本を訪問したのは「同盟諸国の声に耳を傾け、どうすれば力を合わせて北朝鮮の脅威に対処できるかを議論するためだ」と述べていた。

バイデンは選挙活動中、金正恩を「悪党」と一蹴し、「(アメリカが)独裁者にすり寄る日々はもう終わりだ」と述べた。一方の北朝鮮は2020年、バイデンのことを「棒で殴り殺さなければならない狂犬」だと非難していた。

金正恩は1月に開かれた朝鮮労働党の党大会で、アメリカを北朝鮮の「最大の敵」と称し、核やミサイルの開発を強化する計画だと述べていた。

20241126issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

メキシコ大統領、強制送還移民受け入れの用意 トラン

ビジネス

Temuの中国PDD、第3四半期は売上高と利益が予

ビジネス

10月全国消費者物価(除く生鮮)は前年比+2.3%

ワールド

ノルウェーGDP、第3四半期は前期比+0.5% 予
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 5
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中